hot spring happeninig 「あ〜あ、せっかくここまで来たのにお兄様と一緒に温泉に入れないなんて……」 「うふふっ、アンナちゃんったらまだそんなこと言ってる」 そんなこと言ったってこんな広い温泉なのにお兄様と別々だなんて…… 「でも、本当は若菜もお兄様といっしょに温泉に入りたかったんでしょ?」 「えっ? でっ、でも恥ずかしいです……」 うふふっ、若菜ったら耳まで真っ赤になっちゃって。ホントこの娘ってば可愛いんだから♥ 「そういえば若菜、あなたまた胸が大きくなったんじゃないの?」 「そっ、そんなことないですよぉ」 「そぉ? どれどれ……」 「あんっ♥ あっ、アンナちゃん、やめてください……」 もう……若菜ったら胸を揉まれた位でそんな声出さないでよ。……その気になっちゃうじゃない。でもなんかちょっぴり羨ましいし、ほんのちょっぴり悔しいな…… ……やっぱりお兄様も、他の男子みたいに胸が大きい女の子のほうが好き、なのかな…… 「? アンナちゃん?」 「ん、ううん、なんでもないわ」 身体をくねらせるのをやめた若菜の胸から手を離し、若菜の隣に身体を寄せるように座ると、若菜が私の方に頭を預けてくる。長い後ろ髪をアップにして頭の上でまとめ、頬を薄紅色に染めた若菜の横顔は、双子の姉であるわたしでさえもドキッとしちゃう…… 「そういえばお兄様がわたし達と一緒にお風呂に入ってくれなくなったのって、いつごろからだったかしら……?」 「あれは確か……若菜達が小学校三年生くらいのときだったと思いますけど……」 「そうね……あの頃から若菜の胸が大きくなりだしちゃって……」 「も、もうっ、胸の話はしないでください……」 再び若菜が恥ずかしそうに頬を染める。 「でも……それからなんとなく寂しかったです。お兄ちゃんもアンナちゃんも若菜も、ちょっとずつ大人になっていって、一緒にいられる時間がちょっとずつ減っていって、今では離れ離れになって……。成長して身体が変わっていくように、いつしか心も変わっていって、三人の間も変わっていくんじゃないかって思うと、とっても不安なんです……」 「若菜……」 「でも、アンナちゃんが若菜のことを『好き』って言ってくれて、寝る時までずっとそばにいてくれて……。だからお兄ちゃんとなかなか逢えなくても頑張れるんです」 「そうね。でも今だけはお兄様といっしょにいられる。今のうちに、お兄様にいっぱい甘えておきましょ♥」 「はいっ♥」 「それじゃあそろそろお兄様も出てくる頃だと思うから、そろそろ出ましょ。お部屋でお兄様を待たせちゃ悪いし、少しでも長くお兄様といっしょにいたいしね」 「そうですね」 うふふっ、お兄様、温泉上がりで肌がすべすべになったわたし達の浴衣姿、楽しみにしててね♥ |